春になると、ふと聴きたくなる
――それが“桜ソング”。
特に90年代の春ソングには、
今でも心に残る名曲がたくさんあります。
CDをレンタルして、お気に入りの曲をMDに録音して、
ラジオのリクエスト特集に耳を傾けて…。
そんな音楽のある春は、
何気ない日常をちょっと特別にしてくれていました。
当時リアルタイムで聴いていた人も、後から知ってハマった人も。
この記事では、
「そうそう、これ卒業式の時よく聴いてた」
「この曲が流れると春を思い出すんだよね」
そんな記憶が、きっとよみがえるはず。
最後まで読めば、“あの頃の春”が心の中にふんわり咲くはずです
🎧 90年代の桜ソングはここがアツい!【時代の傾向】

90年代の桜ソングって、今聴いても心がグッと動く名曲が多い。
その理由は、当時の音楽シーン全体に
“熱さ”と“切なさ”が混ざってたからかもしれません。
まずは、90年代ならではの桜ソングの傾向をチェック👇
- メロディ:J-POP全盛&バラード黄金期
→ 切なくもキャッチーなメロディが多く、“春の別れ”と相性バツグン。 - 歌詞:「桜」そのものをモチーフにした歌が一気に増えた時期
→ 花びら、桜並木、舞い散る記憶…感情に直球で届く表現が多め。 - アーティスト:若手バンドや女性シンガーソングライターが台頭
→ いわゆる“等身大の青春”をリアルに歌う人が増えて、共感度がUP! - 音楽番組の影響:CDTV・うたばん・HEY!HEY!HEY!など
→ 春の桜ソング特集が組まれたり、卒業シーズンのライブで話題に。
🌸桜ソングって、実は2000年代から定番化したって知ってた?
春といえば桜、桜といえば“桜ソング”
──そんなイメージがすっかり定着している今だけど、
実は「桜がタイトルや歌詞にしっかり登場するJ-POP」が
増えたのは2000年代以降なんです。
たとえば…
…など、今や春の定番とされる名曲たちの多くは2000年代に登場しています。
🌸じゃあ90年代はどうだったの?
意外かもしれませんが、1990年代のJ-POPでは
「桜」が主役になる曲はそこまで多くありませんでした。
その代わりに多かったのは、こんなテーマ👇
🌸つまり、「桜」という具体的なモチーフよりも、
春という“季節感”や“感情”を描く曲が中心だったんです。
🌸90年代の“春ソング”はエモい
90年代には、今でも色褪せない春の名曲がたくさん。
どれも“桜”という言葉がなくても、
春の切なさ・希望・旅立ちを感じられる名曲たち。
「桜ソング=2000年代」という背景を知ると、
90年代の春ソングの“情緒”や“間接的な春感”が、
より味わい深く感じられるはず。
ぜひこの春は、90年代の春ソングにも耳を傾けてみてください。
🌸 90年代・春に聴きたい桜ソング【定番&名曲セレクション】

90年代は“桜”や“春の別れ”をテーマにした名曲が次々と生まれた時代。
J-POP全盛期、バラード黄金期だからこそ、
心に残るメロディがたくさんあったんです。
ここでは、そんな時代を彩った
桜ソング・春ソングをピックアップしてご紹介!
🎧 スピッツ『チェリー』(1996)
タイトルは“桜”じゃなくても、春の青春感が溢れ出す名曲といえばこれ!
軽やかで温かいメロディと、どこか懐かしさのある言葉選びが、春の風景にぴったり。

「“春っぽい歌”って聞かれたら真っ先に浮かぶのがこれ。青春のど真ん中だよな」



「スピッツって四季ぜんぶ似合うけど、“春”はやっぱりチェリーっすよね!」
🎧 SPEED『my graduation』(1998)
卒業ソングといえばコレ!という人も多いはず。
SPEEDの等身大の歌声で綴られる、旅立ちの季節のバラード。
制服姿でこの曲を口ずさんでいた学生も多かったのでは?
リリース当時メンバーは全員10代。
そのリアルな声が、同世代の心にグッと刺さった名曲。



「この曲のイントロ流れた瞬間、なんかもう“春が来た”って思ったな」



「サビのところ、勝手に頭の中でスローモーションになる感じありますよね」
🎧 松任谷由実『春よ、来い』(1994)
「冬が終わって、春が待ち遠しい」そんな“待ち春ソング”の代表格。
切なさと希望が混ざり合うメロディと歌声は、
心があったかくなるような感覚にしてくれる。



「“春が来ますように”って願う気持ちが、ユーミンの声でじんわり伝わってくるんだよな」



「最近も卒業式やドラマの挿入歌で流れてるの見ます。世代超えて残ってるのがすごいです」
🎧 川本真琴『桜(SAKURA)』(1998)
独特の歌声と世界観で人気を集めた川本真琴が歌う、切なさ全開の春バラード。
タイトルからして“桜ど真ん中”なこの曲は、
卒業や恋の終わりを思わせる淡い感情がにじむ1曲。



「川本真琴って、ちょっと不思議でクセになる感じだったよな。“1/2”と同じ時期で、春にぴったりだった」



「当時のバラードって、今聴いても空気感がちゃんと残ってるのがすごいっすよね」
🎧 松たか子『サクラ・フワリ』(1998)
やさしいメロディと柔らかな歌声が
春の風みたいに心地いい、松たか子の“春ソング”。
別れの季節にそっと寄り添ってくれるような1曲で、
聴くたびに「あの春」を思い出す人も多いはず。



「女優から歌手って当時は珍しかったけど、松たか子は普通に名曲出してたんだよな」



「“明日、春が来たら”もそうですけど、優しくて切ない感じが今でも刺さります…!」
🎧 Kiroro『未来へ』(1998)
卒業、旅立ち、親への感謝…
“未来”に向かって歩き出す人の背中を、そっと押してくれる優しい1曲。
ピアノの音色と真っ直ぐな歌声が印象的で、
当時の卒業式や合唱でもよく歌われていた。



「親への手紙とか読む前にこの曲流れると、全員泣くやつ(笑)」



「歌詞とかじゃなく、メロディと雰囲気でもう泣きそうになります」
🎧 ゆず『サヨナラバス』(1999)
“別れ”をテーマにした青春ラブソング。
バス停の情景が浮かぶようなリアルな描写と、
アコースティックなサウンドが春にピッタリ。
ゆずらしいストレートな感情表現が、当時の若者の心を掴んだ。



「バス停ってさ、春の別れの象徴みたいな場所だったよな。ゆずの歌、ちょっと苦しくなるくらいリアルだった」



「“また会えるのかな”って余韻を残す感じがエモいんですよね」
🎧 宇多田ヒカル『First Love』(1999)
“桜”という言葉は出てこないけど、春に聴きたくなる恋のバラード。
15歳でこの完成度…と衝撃を受けた人も多い名曲で、
“切ない別れ”の感情を静かに包み込んでくれる。



「この曲が流行ってた頃、“恋愛バラード=宇多田”って空気になってたな」



「夜の帰り道に聴いたら、なんか全部が映画のラストシーンに感じます」
🎧 渡辺美里『桜の花の咲くころに』(1991)
タイトル通り“桜咲く季節”の情景を、
美里らしい伸びやかな歌声で描いたバラード。
派手さはないけど、春の空気にそっと溶け込むような優しさがある。
大人になってから改めて沁みる1曲。



「この時代の美里って、パワフルなイメージもあったけど、こういう静かな曲も味があったんだよな」



「タイトルだけで“春が来る瞬間”が想像できるって、めっちゃいいですよね」
🎧 佐野元春『桜の歌』(1996)
ポエトリーリーディングのような語りとメロディの融合。
桜を通して“時間の流れ”や“人とのつながり”を語るような、メッセージ性の強い作品。
J-POPというより“言葉の力”で春を感じさせてくれる。



「元春の曲って、歌ってるっていうより“語ってる”みたいな感じで、春でも独特の味わいがあるよな」



「音楽というより“春の詩”って印象かも。落ち着いてるのに響くんですよね」
🎧 槇原敬之『3月の雪』(1998)
春のはずなのに雪が降る――
そんな“季節のズレ”をモチーフにした、切ないラブソング。
別れのあとの静けさと未練を描きつつ、
どこか優しさも感じられるマッキーらしい1曲。



「3月に雪降ると“この曲の世界かよ”って思うくらい印象強いんだよな」



「あえて“桜”じゃなく“雪”っていうのが逆に春を際立たせてますよね」
🎧 小柳ゆき『さくら』(1999)
インディーズ時代の作品で、
メジャー前の小柳ゆきが見せていたもうひとつの魅力。
力強いボーカルとは対照的な、繊細で透明感のあるサウンドが印象的。
レアだけど知ってる人には刺さる1曲。



「小柳ゆきって“あなたのキスを〜”の印象が強いけど、こんな静かな曲もあったんだよな」



「こういうレア曲を知ってると、音楽好きな人って感じしますよね!」
🎧 松たか子『明日、春が来たら』(1997)
“春の訪れ”をテーマに、新しい季節へのときめきと不安を描いた名曲。
前向きで爽やかなメロディは、朝の通学路や卒業式の帰り道にもぴったりだった。



「これもCMとか卒業シーズンにめっちゃ流れてたよな。ほんと“春が来た”って曲」



「松たか子さんの歌って、春になると聴きたくなる率高いんですよね…“サクラ・フワリ”と並んで春の定番です」
📻 90年代の春ソング文化|どんな聴かれ方をしてた?
今みたいにサブスクもYouTubeもなかった90年代。
だからこそ、春ソングには
“手間をかけて聴く”楽しみがあった時代だった。
ラジオ、MD、レンタルCD…
それぞれの方法で、自分だけの“春の音楽体験”を作っていたのが
この頃のスタイルでした。
ラジオ番組では、卒業シーズンになるとリクエスト特集が組まれ、
夜な夜なハガキやFAXで投稿するリスナーも多かった。
お気に入りの曲が流れた瞬間、ラジカセで録音してた人、きっと多いはず。



「“FM〇〇 卒業ソング特集!”ってラジオ番組、毎年めっちゃ楽しみにしてたな。録音タイミング命だった(笑)」



「それ、都市伝説じゃなかったんですね!?リアルにラジオで録音って…うわ〜いいなぁそれ!」
そして、当時の定番アイテムといえばMD・CDウォークマン。
春のプレイリストを自分で作って、通学・通勤中に聴いてたって人も多かった。
録音の手間すらも、今となっては最高の思い出。



「“春用MD”とか“卒業プレイリストVol.2”とか、自分でジャケ書いてたわ。中身は全部バラード(笑)」



「それめちゃくちゃエモいっす!今ならスマホ1つでできちゃうけど、当時の手間が逆にいいんですよね」
さらに、レンタルCDショップで曲を探すという文化も大事なポイント。
ジャケ写や曲名だけで借りて、「この曲、春っぽい!」って偶然の出会いがあった時代。
友達にCDを借りることも多くて、“春ソングの情報源=人づて”って感じだった。



「ジャケ買いならぬ“ジャケ借り”な。桜っぽい色のジャケット見つけたら、とりあえずレンタルしてた」



「それ最高じゃないですか…。Spotifyの“おすすめ”じゃ絶対できない発掘の仕方ですね」
あの頃の“音楽との出会い方”には、今とは違うドキドキが詰まってた。
春ソングが、ただの曲じゃなくて“思い出そのもの”になってるのは、
きっとこういう背景があったからなのかも。
📅 記事まとめ
- 90年代は桜ソング・春ソングの名曲が次々と誕生した黄金期
- 切なさ、旅立ち、青春を描いたバラードが多く、卒業シーズンの定番に
- 川本真琴、SPEED、スピッツ、Kiroroなど、今聴いても色褪せない名曲ばかり
- 当時はラジオ・MD・レンタルCDを駆使して、自分だけの“春プレイリスト”を作っていた文化も
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